ロルフィング若葉のセッション内容ロルフィングでバレエを上達させたい。安定した軸を作りたい。

力をいれることも抜くことも

バレエでは、まっすぐな長いラインが求められることもありますが、同時にしなやかさ、柔らかさ、そして”長く見せる手脚”もとても大切な魅せ方です。力が入れてからだを固めて安定させている時の動きと、深層の軸(コア)を安定させて、表面は柔らかく固めない動きでは、見た目にも変わりますが、踊られる方本人の動きやすさや、表現の幅が広がります。身体は前後・左右はもちろん上下や内外のバランスが取れることでより安定します。そして身体が安定すると軸をとらえやすく、身体感覚を得やすくなり、身体を伸ばしやすくなります。目で見えるバランスだけでなく、身体で感じるバランスも動きには重要です

身体のひろがりを感じる

私たちの身体は重力に押されているのではなく、重力という目に見えないラインを上手く通らせることが出来れば、力を抜いて安定する事が出来、その結果身体に広がりが生まれます。また、重力に沿った足元の安定が生まれると、身体は上方向に伸びることが出来ます。私たちはこれをパリントニシティーと呼びます。身体の中から2方向への広がりが生まれます。がんばって、上から吊るされている様に身体を持ちあがるのではなく、身体の構造が整えば、自然と生まれるひろがりです。がんばることや、ちからを抜くことで身体の新たな表現が出てきます。もっと楽に動けるようになりたい、などの要望に筋膜の動きを滑らかにして動きの幅を広げ、無意識に行っているmovement(動き)のパターンに選択を増やして、意識や感覚で質の変わるパフォーマンスの幅を広げるきっかけを見つけることを重点に置いています

ロルフィングでバレエを上達させたい。安定した軸を作りたい。

ロルファー:にいつ ゆきこ

バレエの先生のアドバイスが体現できない。もっと感覚をつかみたい

バレエ先生から言われる「お腹から脚だと思って」「もっと力を抜いて」「ちゃんと脚を踏み込んで」こういったアドバイスが体感できなかったそうです。どうすれば出来るようになるのか分からなかったので、ロルフィングで身体のあらたな使い方を学びにいらっしゃいました。

お客様の状態とセッション計画

最初からいらっしゃった目的がはっきりされていらっしゃいました。バレイを踊る為には、動きそのものにフォーカスするより、身体のバランスの再構築、足元の安定、そして深層の筋肉からの動きを引き出すことが、全ての踊りの質が向上します。目に見える動きより、身に見えない身体感覚を探りながら、新たな踊りやすいバランスと安定を作っていきます。

力をいれることも抜くことも

バレエでは、まっすぐな長いラインが求められることもありますが、同時にしなやかさ、柔らかさ、そして”長く見せる手脚”もとても大切な魅せ方です。力が入れてからだを固めて安定させている時の動きと、深層の軸(コア)を安定させて、表面は柔らかく固めない動きでは、見た目にも変わりますが、踊られる方本人の動きやすさや、表現の幅が広がります。身体は前後・左右はもちろん上下や内外のバランスが取れることでより安定します。そして身体が安定すると軸をとらえやすく、身体感覚を得やすくなり、身体を伸ばしやすくなります。目で見えるバランスだけでなく、身体で感じるバランスも動きには重要です

身体のひろがりを感じる

私たちの身体は重力に押されているのではなく、重力という目に見えないラインを上手く通らせることが出来れば、力を抜いて安定する事が出来、その結果身体に広がりが生まれます。また、重力に沿った足元の安定が生まれると、身体は上方向に伸びることが出来ます。私たちはこれをパリントニシティーと呼びます。身体の中から2方向への広がりが生まれます。がんばって、上から吊るされている様に身体を持ちあがるのではなく、身体の構造が整えば、自然と生まれるひろがりです。がんばることや、ちからを抜くことで身体の新たな表現が出てきます。もっと楽に動けるようになりたい、などの要望に筋膜の動きを滑らかにして動きの幅を広げ、無意識に行っているmovement(動き)のパターンに選択を増やして、意識や感覚で質の変わるパフォーマンスの幅を広げるきっかけを見つけることを重点に置いています

1横隔膜をゆるめて、からだのひろがりを体感する軽い!お腹が動く。肩の力も抜けた

お客様の状態

呼吸をすると、胸は動くのですが、お腹に力が入ったままの様です。Aさん本人も胸までは空気が入ってくるのが分かるとおっしゃっていました。肋骨を持ちあげるように意識をされているようで、横隔膜に力が入りっぱなしでした。

セッション内容とお客様の感想

横隔膜や腹膜をゆっくり緩めることで、呼吸が身体のより広い範囲に届き、小さな動きにも身体が反応できるように感覚を鮮やかにしました。横隔膜を固めたままだと、呼吸を制限してしまいます。呼吸を制限した状態での動きは、力を抜くことができません。力を抜きやすくして、呼吸をした時のからだの広がりを十分に感じてもらいました。セッション後Aさんは「身体全体が軽いです。お腹が動いているのが分かります。肩の力も抜けました」とおっしゃっていました。

2身体の土台「足」を床にフィットさせる今までのつま先を浮かせていました

お客様の状態

身体全体のバランスは良いのですが、歩行時に身体全体を固めています。良く見ると足首やふくらはぎを伸ばさずに使われています。ひざ下に緊張があるようです。足には身体全体の1/4の骨が集結しています。それだけたくさんの関節があります。力を抜くことでたくさんの関節が動きやすくなります。

セッション内容とお客様の感想

足首がより楽に動かせて、そしてふくらはぎがイキイキと伸ばすことが出来るようにしてみました。ひざ下の骨間膜に意識を向けてもらい、膜にたわみを引き出すと、ひざ下の窮屈さが徐々に抜けて、足首周りにも動きが出てきました。セッション後の歩行時は「今まで、つま先を浮かせて歩いていた事に気が付きました」とおっしゃっていました。あとは、座る時に腰や腹周りの広がりを持ってもらうと「上半身が上に引きあがっているみたい」とおっしゃっていました。

3無意識の癖を気づき、その癖を手放す重心が安定している

お客様の状態

からだの前後のバランスが良く見えるのですが、力を入れて身体の軸を作っていらっしゃいました。表層(外側)の筋肉に意識と力が入りやすく、表層を固めているようです。バレイの様にしなやかな動きをするとき、身体の芯(軸)からの伸びが必要になりますが、その際表層に力が入ってしまうと、途端に軸にも力が入り、伸びが引き出しにくくなってしまいます。

セッション内容とお客様の感想

癖でよく力が入りやすい胴周りを腹部と腰の両方からゆるめました。その後に座った状態で「腹部を引っ込めず」、「腰に力を入れて反らせず」に胴体の自然な広がりが感じてもらいました。「重心が下がった様な感じがするけど、重心が安定している」とおっしゃっていました。Aさんは上半身の力を抜ける様になったことで、広がりが出た腰回りに重心を感じやすくなったようです。

4新たな意識を生む自然と脚の内側や親指に体重が乗っている

お客様の状態

最近バレイのルルベ(つま先立ち)をする時に、重心が足の親指にかかるようになったそうです。また意識をするとお腹の力を抜くことが出来るようになってきたそうです。ただ、腹部にまだ緊張がみられます。無意識に腹部に力が入り骨盤底を狭めています。骨盤底は脚と骨盤との境界にあるため、骨盤底をきつくしていたことで脚が自由に動くのを妨げていました。

セッション内容とお客様の感想

骨盤底の緊張を解放させて、脚に内側にある内転筋を意識してもらいました。内転筋の感覚が目覚めることで、脚の内側に意識が向き、「今まで立つ時に、脚の外側に体重が乗っていたけど、自然と脚の内側や親指に体重が乗っている。自然に呼吸がお腹に入ってきます。」とおっしゃっていました。そして内転筋のサポートが出来たことでその上にある骨盤底も緊張が取れ、Aさんの身体が解き放たれた印象を受けました。

5脚は、みぞおちから伸びていますやっと意味がわかりました

お客様の状態

セッション前の歩行は股関節から脚をうごかされていました。太ももの大きな筋力に頼って歩いていらっしゃいます。表層の大きな筋肉は動かしやすいのですが、もっと深層の筋肉に意識を向けられるようになると、身体を柔らかく、体幹から伸びるように大きく身体を動かすことが出来ます。

セッション内容とお客様の感想

寝た状態で太ももを私に委ねてもらい、太ももの力を抜いたまま大腰筋を伸縮させる動きをしてもらいました。しばらく繰り返すと「脚が長くなってきたような感覚がする」とおっしゃっていました。その後立っていただくと「いつも力の抜き方が分からないお腹に力が入っていない。でもお腹がすっとしている。今までバレイのクラスでお腹から脚だと思いなさいと言われていた意味がやっとわかりました」と。腹部の無駄な緊張が抜けて、大腰筋の動きがでることで歩行時にお腹の辺りから脚をはこんでいらっしゃいました。

6背骨を楽にする脚が床にぴたっと着いた

お客様の状態

歩行時に背骨の動きがもう少し出てくると、身体の柔軟性が豊かになりそうです。Aさんの背中に触れると、背骨の右側に張りがありました。これは、背中を少し右にひねっている為だと思われます。実際骨盤を左右均等に座っていただくと、「左脚のかかとが着きにくい」とおっしゃっていました。

セッション内容とお客様の感想

いつもは無意識で左の骨盤やひざをほんの少し前にして生活されているようです。たった1mmのずれでも左右差があると、向きやすい方向や使いやすい身体のパターンが生まれ、全身に影響がおよび、末端(腕や脚)では大きな左右差になることがあります。背骨周辺の起立筋をゆるめてから、背骨を左にもツイスト出来る可動域をUさんのからだと感覚に新たにインプットしました。すると「あ、左脚が床にぴたっと着いた」とおしゃっていました

7実は、頭や首は緊張だらけのどに緊張が無い、今の方が楽です

お客様の状態

「鏡を見ながら身体を確認するより、何も見ないで内側に意識を向けたほうが、身体の感覚がつかみやすいですね。最近そう感じます」とセッション前におしゃっていました。Aさんは気が付くとお腹に力を入れている癖に気が付きやすくなったそうです。首・頭部を上下に動かしてもらうと、上を向いたときに首回りが緊張して動きを制限しています。また、歩行時に背骨や腕がゆるやかに動くのに比べると、首や頭部は力が入っているようであまり動きが見られませんでした。

セッション内容とお客様の感想

肩と首をしっかり分離させる為に、斜角筋の付着部をとらえて、ゆっくりと筋膜をゆるめながら十分な柔軟性と長さを引き出しました。そして口蓋から額関節周りの筋膜や筋を指先で優しく伸ばすとAさんは「なんだか肩が降りて、首の周りにスペースが出来た感じ」とおっしゃっていました。また、舌を軽くけん引しながら、Aさんに舌根と気管、のど、食道のつながりを感じて、長さをイメージしてもらうと、首とのど元に広がりが出てきましたAさんも「よく無意識にあごを引いてしまうのですが、のどに緊張が無い今の方が楽です」とおっしゃっていました。

8動きが骨盤の中をすり抜ける(骨盤を透明に!?)今までなかった右のお尻の動きが感じる

お客様の状態

7回目のセッション後に、背骨を使って横や後ろを向きやすくなり、ピルエット(ターン)をしてみたところ、回転が速くなったそうです。クルクルっと3回転でも簡単に出来そうでしたとおっしゃっていました。
歩行を見ると、背骨を通して前後の動きがみられる様になっています。骨盤の中をすり抜けるような動きがあると、身体のしなやかさがより大きく表現できる印象を受けました。

セッション内容とお客様の感想

仙腸関節面での動きを引き出すことにしました。仙腸関節は、左右の骨盤とその間にある仙骨の接地面です。大きな関節ではありませんが、そこが自由になると、骨盤が左右別々の動きをする事が出来るようになり、そして骨盤の動きが大きくなります。大腰筋の動きに合わせて骨盤も連動できるように、アシストしながら仙腸関節も微細に動かしていただきました。その後に、より大腰筋が動きやすいように、怪我で右肩や右の肋骨周りの緊張が残っていたので、右肩にスペースを作る為にAida’s Yogaと呼ばれる腕・肩の動きを行っていただきました。立って歩行して頂くと、「胸周りが柔らかくなった。今まで感じにくかった右のお尻の動きが感じる」とおっしゃっていました。

9上半身が軽くなると脚が長くなる!わぁ脚がみぞおちからすっと伸びていく!

お客様の状態

「気が付くと、右肩を上げていることが多い」とご自身の身体の使い方に気が付かれたそうです。パソコンに向かっている時間が長いと右肩に痛みが出るそうです。そんな時は前回のセッションで聞いた右側の肩甲骨を下げ、鎖骨周りの緊張をゆるめると痛みは消えたそうです。
以前と比較すると、上半身の硬さがとても抜けお腹周りの柔らかさが一目で分かりました。せっかく、腹部の柔らかさがあるので、肋骨まわりの意識と広がりをもっと持てるとバレイの重心の高さと脚の長さが生まれると思います。

セッション内容とお客様の感想

寝た状態でからだの力を抜き、大腰筋の付着部の肋骨の下辺りからゆっくりつま先にむけて、伸びとつながりを出します。この動きはゆっくり小さく行わなければ、すぐに筋力に頼ってしまうので、軽くひざに触れ、つま先をリードしながら、Uさん自身の体内感覚に合わせて行います。肋骨下から足元への感覚が鮮やかになったところで、呼吸に合わせて肋骨の広がりもリードしました。その後、立った状態で、肋骨と脚に別の動きを意識してもらうと、Aさんの身体の重心がぐっと高くなり、歩行時はまるで脚が肋骨のすぐ下から伸びているかの様に、脚が長くみえました。Aさんも「わぁ脚が長くなった!脚を後ろに上げると、みぞおちからすっと伸びていく」とおっしゃっていました。

10パリントニシティー(二方向の広がり)を感じる力を抜いたほうが、安定感がある!

お客様の状態

今までのセッションで各部位の意識がより深まり、力を抜きながら歩行が出来るようになりました。Aさんご自身も「自分が動けるようになると、他の人の動きや力の入っている部分が分かるようになりますね」とおっしゃっていました。よりバレイでの動きに取り込めるように、パリントニシティーと呼ばれる、頭上と足元の二方向にからだを伸ばす感覚を新たなバランスの中で引き出したいと思います。

セッション内容とお客様の感想

寝た状態でひざを曲げて脚を踏み込むとAさんの場合は腰が少し浮きます。これは、深層の動きではなく、表面の腰の筋肉を縮めて反っているからです。表面の筋肉は固めず、広がりを維持したまま、深層の筋肉が伸びる動きがまだ、得意ではありません。腰が緊張する時、骨盤を前傾してしまいます。Aさんはからだを動かす時に無意識に前後のバランスを変えます。つい変化させてしまう前後のバランスでなく、左右のバランスを使って深層を動かす為に、お腹と腰(背中)の緊張をゆるめて、その中間の層(深層)を左右交互にゆっくり伸ばしたり引き寄せたり動かしてもらいました。この動きでは、Aさんは表層を緊張させること無く、コア(軸)からの動きを体感できました。立っていただくと、「あぁ、がんばらなくても、上方向に身体が引き上がるのですね。力を抜いたほうが、安定感があります」とおっしゃっていました。片足立ちをしていただいたところ、右脚、左脚共に、足にしっかり体重を乗せることが出来、踏み込みと同時に上にすっと上がる二方向の身体の伸びが出たそうです。

このセッションは、にいつ ゆきこが担当しました。