ロルフィング若葉のセッション内容側湾を改善したい。背中の痛みから解放されたい。

痛みにフォーカスしない。

ロルフィングは治療ではありません。一時的な痛みを取ることや、治すことが目的ではありません。今の身体の状態は、今までの身体の使い方の蓄積であることがほとんどです。身体が悪いのではなく、使い方が誤っている事も多くあります。つまり痛い箇所が悪いのではなく、ある箇所に負担をかける動きに問題があります。一か所に負担をかける動きではなく、もっと力を抜いた楽な動きを探す必要があります。痛みは1つのサインではあるけれど、痛みがサインの全てではありません。

背中だけをみない

痛みや違和感を背中や腰を中心に感じていても、問題はそこにだけあるわけではありません。立った時に上半身ばかりに意識と緊張があって足の存在感が薄れていたり、背中をかばって背もたれに寄りかかって座って骨盤や背骨に負担のかかる傾きでいたりと、もっと広い範囲で身体の状態をみる必要があります。からだはパーツの組み合わせではなく、全体が影響し合って動いています。
また日常生活の中で、自分の習慣やくせを知ることも大切です。何気ない姿勢が、からだには負担となっていることもあります。でも、ロルフィングを受け続ける中で、身体のバランスが整ってくると、以前は楽に感じていた、背もたれに寄りかかる姿勢や脚を組むことが楽ではなく、自分で負担のかからないバランスを見つけられるようになる方も沢山いらっしゃいます。

側湾を改善したい。背中の痛みから解放されたい。

ロルファー:にいつ ゆきこ

側湾を改善したい。背中の痛みを解放したい。

1年半前から、背中と腰に痛みがあり、深い睡眠が取れなくなったしまった。痛みがどんどん強くなり、数か月まえには、整形外科で「側湾症」と診断を受けました。
痛みで積極的に外で出ることも出来なくなってしまったので、もっと背中を楽にしていろんな事にチャレンジしたいです。

お客様の状態とセッション計画

背中の痛みや側湾が、とてもストレスになっている印象を受けました。そのため、つい痛みを追ってしまっているようです。それより身体の楽な部分や、緊張の少ない箇所に意識を向けて、同じように身体が楽に緩むよう可動域を広げていきたいと思います。

痛みにフォーカスしない。

ロルフィングは治療ではありません。一時的な痛みを取ることや、治すことが目的ではありません。今の身体の状態は、今までの身体の使い方の蓄積であることがほとんどです。身体が悪いのではなく、使い方が誤っている事も多くあります。つまり痛い箇所が悪いのではなく、ある箇所に負担をかける動きに問題があります。一か所に負担をかける動きではなく、もっと力を抜いた楽な動きを探す必要があります。痛みは1つのサインではあるけれど、痛みがサインの全てではありません。

背中だけをみない

痛みや違和感を背中や腰を中心に感じていても、問題はそこにだけあるわけではありません。立った時に上半身ばかりに意識と緊張があって足の存在感が薄れていたり、背中をかばって背もたれに寄りかかって座って骨盤や背骨に負担のかかる傾きでいたりと、もっと広い範囲で身体の状態をみる必要があります。からだはパーツの組み合わせではなく、全体が影響し合って動いています。
また日常生活の中で、自分の習慣やくせを知ることも大切です。何気ない姿勢が、からだには負担となっていることもあります。でも、ロルフィングを受け続ける中で、身体のバランスが整ってくると、以前は楽に感じていた、背もたれに寄りかかる姿勢や脚を組むことが楽ではなく、自分で負担のかからないバランスを見つけられるようになる方も沢山いらっしゃいます。

1変化出来る身体の、ベース(基礎)を作る胸が広がって、肩甲骨がきゅっと寄っている

お客様の状態

呼吸を意識して頂くと、右側の肋骨がつぶれて、空気が入ってこない様に感じるそうです。たしかに、左より右の肋骨の開きが少ない様です。また、強く吸おうとすると右の背中に痛みが出ます。上半身に力が入り、肩でがんばって呼吸をしているように見えます。

セッション内容とお客様の感想

まず、肩で呼吸をするのではなく、横隔膜や腹部にも酸素を送れるようにしたいので、前に丸まりぎみな肩の周りの緊張を取る為に、鎖骨や肩周辺の筋膜をゆっくりと緩めました。その後、横隔膜や腹膜に少し圧を加えて、空気の入ってくる感覚をしっかり体感してもらいました。そのまま脚にも呼吸の振動を伝え、脚に意識を向けられるようにしました。セッション後は右の肋骨にも左同様に空気が楽に入る様になりました。「足がしっかり床に付いている感覚は久しぶり。胸も広がって、足取りも軽くなりました」とおっしゃっていました。

2足元の安定を作る地に足が着くってこんな感じ!

お客様の状態

膝を曲げると両ひざが内側に寄りぶつかります。歩行時も両ひざが触れ合います。
Tさんは背中の痛みから座椅子で背もたれに寄りかかる姿勢でいる事が多いそうです。この姿勢だと骨盤を後傾させて、脚を前にばかり運ぶようになります。そのため歩行時に、太ももやふくらはぎの外側ばかりを使っています。足首を軽く曲げ伸ばしをするだけの動きでも、太ももが大きく働きます。脚のほとんどの動きを太ももを収縮させることで行っているので、全身が力みやすくなっています。

セッション内容とお客様の感想

過度に使われて太ももの筋膜をゆるめるために、大腿四腰筋の付け根(骨盤前部とひざ)から腱をゆっくりゆるめ、外側に癒着していた筋膜を内側に戻れるようにITバンド(太もも外側)も緩めます。太ももの筋膜の張りのバランスを整えました。
その後に、膝下と足裏の腱と筋膜も同様にゆるめ、足裏の機能を引き出し、立ちやすい状態、脚にしっかり体重と重力を下ろせる環境を作ります。
ここまで環境が整うと、今度は骨盤を後傾させない、Tさんにとって背骨に負担の無い座り方と太ももに頼らずに立ちあがれる新たな身体の使い方を学んでいただきました。
前回のセッション以降、立っている時にまるで足がアピールしてくるかのように、足の存在がはっきりとしてきたそうです。そして今回のセッションで「脚をしっかりと感じることが出来る。まさに地に足が着く感じです」とおっしゃっていました。

3腕の使い方の常識を変えるまた胸が開いた。背中が締まってきた。

お客様の状態

膝の曲げ伸ばしをすると、左側の腰(腰方形筋)の緊張が強く、筋膜が伸びません。また腕を大きく上げ下げをすると、右肩が上がり、右肩が首に近づいてきます。膝を立てた状態で座って縫物や読書をする時間が多いそうなので、背中を丸めて、肩を前に寄せている時間が多いのも大きな原因です。

セッション内容とお客様の感想

肩を前に寄せて作業をすると、腕は肩甲骨から使う事は出来なくなり、肩や首の力で腕をコントロールし始めます。また背中を丸めると肩甲骨は脇(外側)に押しやられてしまい、動きにくくなります。そのため、肩甲骨が元の位置(背中の中央)に戻れるように後背筋の筋膜に微細な振動を与えながら本来あるべき位置にスライドします。また背中を丸める姿勢から骨盤も閉じぎみになっている為、腰の反りが作りにくくなっていました。骨盤の脇の筋膜も背面にゆっくりスライドさせて、まっすぐだった腰を反りやすくしました。その後に、肩には力を入れず肩甲骨と連動して動く前鋸筋を使った動きをゆっくりと学習して頂きました。この新たな動きを何度も繰り返していただくことで、今まで意識が薄かった背中がすっと締まった感じがしたそうです。そして「背中が締まったことで、胸がまた開いた感じがする」とおっしゃっていました。

4骨盤の傾斜を正す脚の中心軸がどこにあるかが分かる。

お客様の状態

お尻や尾骨を下に向けて立ちます。体育座りの様に膝をかかえて座る姿勢をよくするそうです。その姿勢をしていただくと、足裏に体重をかけるよりもお尻の後ろ側に体重をかけ、尾骨の上に座り、背中を丸めています。その姿勢で恥骨が腹筋の筋膜を収縮させています。
また、また過去に習っていたバレイで習った骨盤底を固める姿勢がずっとしていた為、骨盤底の広がりがあまりませんでした。

セッション内容とお客様の感想

かかと重心でいたため、脚の内側にある内転筋をあまり使う事がありませんでした。まず内転筋が働けるように、内転筋の隣にある半腱様筋と縫工金との境が明確になるように筋膜の癒着を取り除きました。内転筋の場所が明確になることで脚の中心軸が探しやすくなります。そして、骨盤底の緊張の強い筋膜をゆるめ、呼吸と共に骨盤底の動きを引き出しました。その後殿筋(お尻)ではなく、恥骨・左右の座骨・尾骨4点を意識して頂き骨盤底の形を認識して頂くと恥骨にも体重を乗せてこれるようになりました。尾骨の上に座らなくなると、背骨は丸まらなくなりました。「脚の軸がどこにあるか分かります。お腹の力を抜いているのにお腹に軸があるみたい」とおっしゃっていました。

5身体の奥から、身体を開く力を抜いているのに、背が伸びた

お客様の状態

以前の体育座りの習慣から、骨盤を後傾させていました。その為背中側の筋膜は長く、腹部側の筋膜は短くなっています。腹直筋の筋膜に伸びがあまりないので恥骨が下方向に下りにくくなっていました。そして腹斜筋は前面の筋膜が後面と比べ厚みがあります。

セッション内容とお客様の感想

上半身の前面の筋膜に長さを引き出す為に腹直筋の筋膜を優しくゆるめていきます。腹直筋は恥骨に付着しているので、恥骨も線維化した筋膜を骨膜の間に動きが出るようにゆっくりゆるめます。腹斜筋は前後でトーンは均一になるように2方向から指先を沈ませて整えました。すると、上半身が解き放たれたよう胸周りが開きました。「力を向いているのに背が高くなった感じがします」とおっしゃっていました。

6背中に息を入れる背中の緊張が抜けた

お客様の状態

「右側の上半身が前で出ている感覚がある」とおっしゃっています。たしかに、背骨が右側に側湾している点からも、右側上半身は前にツイストがしやすいです。骨盤も同様に、右側の骨盤が少し前に出ていました。背骨の末端部分にあたる仙骨まわりを触ってみると、仙骨と左右の骨盤が触れ合う仙腸関節は左側が固く動きが小さく、反対に右側はそれをカバーする為に動きが大きくなっていました。

セッション内容とお客様の感想

仙骨は腰の骨のすぐ下にあります。つまり仙骨も腰の骨と同様、背骨の一部です。仙骨の動きに左右差があれば、背骨の使い方にも左右差が出ます。Tさんにうつ伏せで寝ていただき、脚の後ろ側の筋膜のつながり、固さを確認すると、右脚の後ろ側の筋膜に奥深い部分で伸びにくい箇所がありました。また梨状筋は左側のが固かったです。脚の動きは左右の骨盤に影響し、そして骨盤の左右差は仙骨の動きの左右差を作ります。その結果背骨にも。右脚の筋膜のつながり、左の梨状筋を中心に左右の差をほとんど無い状態にしました。そして負担がかかっていた背骨の右側の筋膜をゆっくり伸ばしながら緩めました。セッション後「両脚がきちんと着地している。背中の緊張がほとんどありません」とおしゃっていました。

7背中を下げられる様に首が柔らかい。

お客様の状態

前回のセッション以降、内側を向いていた膝が、自然と真っすぐを向く様になったそうです。
今は首や頭が前に出ている様な感覚があり、正しい位置が分からないとおっしゃっていました。このようなコメントは第7セッションを受ける前によく聞きます。
第6セッションを受け終えて、肩から下全体が緩んだ結果、まだ緊張の残った肩・首・頭に違和感を持たれる方が多くいらっしゃいます。このコメントを聞くと「良し、良し、セッションが上手く進んでいるな」と思います。たしかに私の目から見ても、肩から上と下で緊張が違うのが分かります。

セッション内容とお客様の感想

Tさんは体育座りの様に、膝を立てて座りながら読書をする時間が多いそうです。実際いつもの様に座っていただくと背中を丸めて、顔を前に向けます。この姿勢では、肩甲骨が上がり、頭部の後ろが背中に近付いています。この肩甲骨と後頭骨を結ぶ肩甲挙筋があります。肩甲挙筋が短い状態でばかり使われている為、伸びにくくなっていました。頭が前に出ている様に感じるのは、この首の後ろが伸びにくくなっている為です。後頭骨と首の境目、肩甲挙筋をゆっくり伸ばしていくと、首の後ろ側が伸びました。セッション後は「頭が背骨の上に乗ったみたい。首が柔らかいのが分かります」とおっしゃっていました。

8頑張りを少し手放す今まで、力を入れることで姿勢を維持しようとしてました

お客様の状態

前回のセッション以降、右ひざと右の股関節のたまに痛みを感じる事があったそうです。少し右の下半身の使い方が変化している証拠です。Tさんはロルフィングを受ける前は右の太ももに体重を掛ける癖がありましたが、徐々に両脚に体重を掛けられる様になり右脚の内側も使い始めてきました。
片方の脚だけに体重をかけてしまう大腰筋を片側だけ収縮させてしまいます。そのため、以前は左右の大腰筋に差がありました。右側の短かった大殿筋は右脚の関節(足首・ひざ・股関節)のスペースも減らしていました。

セッション内容とお客様の感想

大腰筋はとても長い筋肉のため大腰筋のどこに収縮が起きているかで動きの変化を作ります。すでに第5セッションで大腰筋の中心を緩めてはいるのですが、今回は大腰筋の下部の緊張が骨盤を後傾させ、股関節の可動域を狭めています。ゆっくり股関節をあらゆる方向から回して緊張している箇所ではゆっくり重さが預けられる様に待ちます。すると、股関節に近い大腰筋の下部がゆるみ、右脚がのびてきました。Tさんは「楽ちんです。力をこんなに抜いていいんですね。今まで力を入れなきゃ姿勢を維持できないと思っていました」とおっしゃっていました。

9習慣の見直し今まで左側ばかりに体重をかけていたのに、両脚を感じられる。

お客様の状態

8回目は前半身からのアプローチで関節にスペースを開きましたが、後ろ側ではもう少し動きが欲しい部分が出てきました。仙腸関節です。脚の一部である「左右の骨盤」と、背骨の一部である「仙骨」が重なる関節です。日常的に負担を感じるTさんの背骨をより自由に可動域を広げる為には、側湾の部分や痛みを感じる箇所だけではなく、仙骨や尾骨の角度や、使い方にもフォーカスが必要です。

セッション内容とお客様の感想

大腰筋の動きに合わせて、仙腸関節の可動を引き出します。大腰筋は歩行時に伸びながら使われる筋肉です。歩行時に仙腸関節が滑らかに動けるように、関節面の形に沿って動きを引き出しました。大腰筋・脚・仙腸関節の連動性をつなげることで、仙骨そして背骨が脚の動きに引っ張られずに、自由に背骨のスペースを維持できるようにしました。セッション後Tさんは「今まで体重をかけにくかった右脚の存在がしっかり分かる。つま先にきちんと体重が分散している。今までつま先を浮かして使っていたんですね」とおっしゃっていました。関節面の動きを良くしても、歩行の習慣が全く変わらなければ、身体は変化し続けることは出来ません。そこで、Tさんには次回のセッションまで、右脚のつま先を意識して生活していただくようにお願いをしました。

10背骨にS字カーブを戻す。まっすぐになった! 背骨から緊張が抜けた

お客様の状態

最初にお越しいただいた際は、側湾を気にされていらっしゃいましたが、セッション10をする前の時点で、背骨の反りは目視することは出来なくなっていました。ただ、Tさんの場合は身体の使い方から、背骨が右に反れてしまったので、今改善が見えても、身体の使い方が変化することが大切です。また、前回のセッション時に右脚のつま先えを意識する生活を送るお願いをしていた為、右脚のつま先と膝の内側につながりが生まれてきていました。

セッション内容とお客様の感想

背骨の動きの左右差を減らす為に、背骨を丸める(カール)、反る(カーブ)を反復して、動きが少ない場所を探しました。Tさんの場合、背中を丸める姿勢は簡単ですが、反りの姿勢は背中側に緊張が生まれ、背骨の背面を収縮させてしまいます。背骨の前側にスペースが生まれるように背骨1つ1つにゆっくり緊張しないように呼吸に合わせて緩めました。胸骨の右側には細かな動きが生まれるように肋骨を両手で挟んで360度動かしながら、可動域を広げました。その後、肋骨の広がりを感じていただき、Tさん自身に中心軸を探していただきました。今までの右重心ではなく、楽に肩が落ちた状態で、両脚にしっかり体重を分散できるようになっていらっしゃいました。なにより背骨に自然がS字カーブが戻ったのが印象的でした。Tさんは「真っすぐになった感覚があります」とおっしゃっていました。

このセッションは、にいつ ゆきこが担当しました。